虫歯治療と歯周病治療の優先順位とは？

虫歯治療と歯周病治療の優先順位について

歯科検診や治療の際、虫歯と歯周病が同時に確認できるケースも少なくありません。そのような場合、歯周病を優先して治療することが基本です。今回のブログでは、虫歯と歯周病が同時に確認できた際の治療方針についてお話したいと思います。

虫歯より歯周病の治療を優先する理由について

虫歯と歯周病だったら痛みを感じる虫歯を先に治療するべきでは？と思われる方も多いと思います。しかし、歯周病が進行すると、歯茎や歯槽骨などの歯周組織が破壊され、歯がグラグラと揺れるようになり、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。虫歯に比べて歯周病の方が歯自体を失う可能性が高いため、基本的には歯周病治療が優先されます。

虫歯の痛みがひどい場合はどうするの？

基本的には歯周病の治療を優先しますが、症状や患者さまの状態によっては、虫歯治療を優先する場合もあります。虫歯の痛みがひどい場合は、一先ず虫歯治療を行い、痛みを緩和してから歯周病治療を実施します。

虫歯・歯周病の治療方法について

【虫歯の治療方法】

初期段階の虫歯の場合は、クリーニングで口腔内を清潔にし、唾液による再石灰化を促してあげることによって歯を削らずに治癒できる場合があります。ある程度進行している場合は、虫歯に感染した歯質を綺麗に取り除き、つめ物・かぶせ物で修復します。神経にまで達している場合は、根管治療を行い、症状を改善します。歯の切削時に痛みを伴う可能性が高い場合は、事前に麻酔を行うため、処置の際に痛みを感じることはほとんどありません。

【歯周病の治療方法】

歯周病治療はスケーラーと呼ばれる器具で歯間や歯周ポケットに付着した歯垢・歯石を取り除き、口腔内を綺麗することが基本です。歯周病が進行してしまった場合は、歯周ポケットが深くなるため、必要に応じて外科処置を実施します。また、歯の動揺が激しい場合は歯周組織を再生するための治療を併用します。

虫歯や歯周病が重症化すると、歯を失うリスクが高くなります。虫歯や歯周病で歯を失わないためには、日頃から予防に取り組むこと、発症した場合には早期発見・早期治療が重要となります。毎日のセルフケアはもちろん、歯科検診・クリーニングを定期的に受け、お口の健康維持に努めましょう。

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